2016年3月14日月曜日

詩 16

雪がちらつく深夜の調理場 魔女達は禁断の魔法を使い想いを形にする
 
 薄暗い部屋の灼熱の釜にかけられた 黄金の鍋が最高の香りを放つ

 恥ずかしさの炎で焙煎した太陽色のカカオ 移り香を防ぐ苦いエッセンス少々

 今にも蕩けそうな表情の甘い甘い砂糖 一滴で酔いつぶれる真っ赤なブラッディワイン

 仕上げに純白の願いのココナッツ 隠し味には焦がしたカラメルで決まり

 魔法に淡い希望を込めて 明日流す涙も心の湖に沢山貯めて

 魔女達は使い魔に愛を託す 破れそうな胸を落ち着かせながら

 届け 全ての魔女達の想い 燃やし焦がせその身焼け落ちるまで

                            バレンタイン

   いつでも目の前にはドアがある 締め切られた窓も沢山 開けようよ自分からね
 向こうには広がってるよ 色んな世界 そこにはきっと探してるものもあるはず

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